製菓材料 株式会社イシハラ

原材料基礎講座 アイスクリームの歴史

アイスクリームの歴史 資料提供:社団法人 日本アイスクリーム協会

 古代のアイスクリームは、今のシャーベットのようなもので、お菓子としてではなく、疲れた体を元気にする「健康食品」として利用されていました。アラブで、古代ギリシャやローマで、そして中国で、この甘い氷菓は、次第に人々の心を虜にし、王侯貴族や裕福な人たちに、嗜好品として愛されるようになっていきます。

 

 

icecream01-img011.「旧約聖書」に出てくる「乳と蜜」、長老達は夏、氷雪で冷やしてミルクシャーベット風にして食べたのだと考えられています。

icecream01-img022.古代では、氷は肉体を元気づける「健康食品」でした。中近東、アフリカ、ペルシャに及ぶ大帝国を樹立したギリシャのアレキサンダー大王(B.C.356~323)は、山から奴隷達に氷雪を運ばせ、果汁に蜂蜜を加えた冷たい飲み物を戦場で兵士達に与えて、兵士の士気を高めたそうです。

 

icecream01-img033.イスラム圏の古い物語集成「千夜一夜物語」中に出てくる、アラビアに伝わる冷たい飲み物「シャルバート」はシャーベットの語源と考えられます。シリア地方に侵入した十字軍がこれをヨーロッパに伝えました。

icecream01-img044.アイスクリームがシルクロードを通り、中国からイタリアへ伝わったという説があります。それを持ち帰ったのが、マルコ・ポーロ(1254~1324)だと伝えられているのです。マルコ・ポーロは北京で乳を凍らせたアイスミルクを味わい、その製法をヨーロッパに持ち帰ったというのです。

 


 

アイスクリームの伝播

16世紀に半ば、アイスクリームの歴史に大きなエポックが訪れ、その後のすばらしい発展のきっかけになります。それは、冷凍技術の発明と、カトリーヌ・ ド・メディチとフランス王アンリ2世の婚礼です。当時イタリアで食べられていたシャーベットがフランスへ伝わり、さらにヨーロッパ各地に広がっていきま す。17世紀に菓子職人フランソワ・プロコープがパリにアイスクリーム専門店を開店。ホイップクリームを凍結させた”グラス・ア・ラ・シャンティ”卵を使った、”フロマージュ・グラス”などを考案しました。

 

 

icecream01-img055.カトリーヌ・ド・メディチはイタリアの食文化をフランスで開花させます。彼女のおかげで今日のフランス料理やフランス菓子が完成します。

icecream01-img066.楽聖、ベートーベンもアイスクリームの大ファンでした。ウィーンで暮らしていた1794年の日記に「ウィーンの町に落ち着いたが、今年の冬は暖かいので氷が少なく、アイスクリームが食べられるかどうか心配だ。」と記しています。

 


 

アメリカで発達したアイスクリーム

1アイスクリームは、ヨーロッパから新大陸アメリカへと伝わり、かの地で爆発的に広まり、産業として大いに発展していきます。今や、アメリカは世界最大のアイスクリーム王国で、アメリカ人の生活はアイスクリームを抜きにしては考えられません。
今日使われる「アイスクリーム」という言葉も実はアメリカで生まれたものだったのです。

 

 

icecream01-img077.無名の主婦ナンシー・ジョンソンが「手回し式アイスクリームフリーザー」を発明、ホームメードアイスクリームが広まるきっかけになります。そしてこのフリーザーはアメリカの家庭になくてはならないものになりました。