レモンの原産地はインドのヒマラヤ西部で、12世紀頃にヨーロッパに渡り、地中海で栽培され始めました。当時、長い航海や軍の遠征のときには新鮮な野菜や果物が食べられないため、壊血病(別名ビタミンC欠乏症)にかかる人が続出しました。そこでレモンがビタミンC補給のために船に積まれたと言われています。
レモンと言えば「ビタミンC」と連想する人がほとんどだと思いますが、それ以外にも身体に良い成分が豊富に含まれています。
まず、レモンには「血液をサラサラにする」効果があります。ケガをした時に血が固まり、傷がふさがるのは、血液中の「血小板」が集まって血を固めようとするからです。この血小板凝集が過度に起こると血が「ドロドロ」になり、これが血栓となり心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。実験の結果、レモンを摂取することにより血小板の過度な凝集を抑制し、血液をサラサラに保つことができるということが分かっています。レモンに含まれる成分の中でこの効果が高いのはクエン酸、ポリフェノール、ビタミンCの順だということも研究の結果分かっています。
また、ビタミンCとポリフェノールには「抗酸化作用」があります。「抗酸化作用」とは、血液中のLDL(悪玉コレステロール)を酸化させて動脈硬化を進行させたり、ガンなどを引き起こす原因となる「活性酸素」の発生・活動を抑える作用のことです。
次にクエン酸には「疲労回復」の作用も備わっています。運動をするとき、筋肉と肝臓に蓄えられたグリコーゲンやブドウ糖がエネルギーを作りながら分解されて「乳酸」となります。この乳酸が筋肉に溜まると疲労の原因となります。レモンに含まれるクエン酸には、この乳酸の生成を抑えるとともに、減少させる効果があると言われています。
また、レモンの香りの成分である「リモネン」にはリラックス効果があり、気持ちを明るく、前向きな気分にさせてくれる効果があるとされています。
レモン以外にも血液サラサラ効果や活性酸素を抑制する力をもつ食品はありますが、だからと言って同じ食品ばかりを摂取することは偏食につながりかねません。その点レモンはスライスやレモン汁として手軽に料理・デザートに取り入れることが出来るので、バランスの良い食生活を崩す心配はありません。
また皮の部分にもビタミンCが豊富に含まれていますので、刻んで利用すると良いでしょう。レモンのビタミンCは比較的壊れやすいので、切ったり絞ったりするのは調理の直前にするのがコツです。