配信メール第341

08/3/27




トマト農家がトマトの生産を中止へ


今月24日、アメリカ・ペンシルバニア州において最も大きなトマト農家のひとつであるFred W. Eckel Sons Farms Inc社が、人手不足の為にトマトの生産中止を決めたとのニュースが流れました。

トマトは機械での収穫ができないため、移民労働者を雇い、人の手による収穫を行います。Eckel社の場合そのほとんどがメキシコからの移民ですが、昨年夏の収穫期に必要な人数が集まらず、労働者が大幅に減少していることを知ったそうです。2,000エーカーの畑にトマトを植え、収穫するまでにおよそ150万〜200万ドルの費用がかかります。収穫に必要な人数が集められないこの状況下ではリスクが高すぎる為、Eckel社はトマトの生産をやめて機械での収穫が可能なトウモロコシへの転作を決めたそうです。

この背景には、昨年の議会において、海外からのゲストワーカーの受け入れ及び違法移民の一部を労働者として認める法律が否決された為、移民の全体数が減少しているということがあるようです。Pennsylvania Farm Bureau (ペンシルバニア農業公社)のCarl Shaffer社長は、政府がきちんとした法整備を行わない限り、Eckel社のように労働者を必要としない農作物に切り替える農家が今後増えるのではないかと予測しています。

アメリカにはH-2A guest worker programという制度があり、農作物のピッキングなどに必要な労働力を国内で調達できない場合には海外からの労働者を雇えるのですが、その手続きが非常に煩雑でわかりにくいため、このプログラムを利用しない農家が多いそうです。

アメリカ全体の90%以上のトマトを生産しているカリフォルニアでも、同じ現象が起きる可能性が十分にあります。機械で収穫を行うアーモンド業界にとっては作付面積を更に増やす為の追い風となるかもしれませんが、アメリカ全体の食糧供給バランスを崩しかねない危機的状況とも言えます。

また新しい情報が入り次第、皆様にお届けいたします。





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