配信メール第297

07/5/17




オレンジジュース値上げの背景


今年5月から、果汁100%のジュースが値上げされています。1リットル入りで20円、500ミリリットル入りで10円程度と、10%程度の値上げ率となります。

オレンジやグレープフルーツといった農作物は天候などの自然要因に大きく左右される為、その仕入れ価格は常に変動しています。こうした短期的な変動によって仕入れ価格が一時的に上昇することはあっても、通常すぐにそれが製品価格に反映されるわけではありません。今回大手各社が値上げに踏み切った背景には、バイオエタノールの普及による果汁仕入れ価格の高騰があります。

原油価格の高騰や、環境保全運動が盛んになるなか、化石燃料に比べて環境に対する負荷が少ないバイオ燃料への需要が高まり、果汁の生産地においてオレンジやグレープフルーツからバイオエタノールの原料となるサトウキビの栽培への切り替えが進んでいるのです。

オレンジ果汁などの主要生産国であり、エタノール大国でもあるブラジルでもこの転作が進んでいます。2005年のオレンジの耕地面積は前年比−2.4%であるのに対し、サトウキビの耕地面積は2.9%の拡大を示しています。日本と同じようにアメリカでもバイオエタノールをガソリンの代替燃料として普及させようとしており、大豆からエタノールの原料となるコーンへの転作が行われていますが、追いつかない為ブラジルに接近してエタノールを確保しようとする動きが見られます。

一方で、経済発展の著しい中国やロシアにおいて、オレンジジュースやグレープフルーツジュースの消費量が伸びていることも要因のひとつに挙げられます。経済発展とともに食生活の西洋化が進み、日常的に果汁飲料を飲む国民が増えているのです。これらの突出した人口をもつ国々でこうした習慣が広まると、世界全体の需要を押し上げることになるのです。

これらの要因から、今後も果汁の仕入れ価格が上昇する可能性が高いと言われています。
また、転作による大豆製品の価格の上昇も示唆されているようです。

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