配信メール第299

07/5/31




ポジティブリストが中国からの輸入品に及ぼす影響


日本の新しい食品残留農薬管理制度である「ポジティブリスト制度」が昨年5月に導入され、今月で一年になります。世界一厳しいとも言われるこの制度の導入により、中国産農産物の日本向け輸出に影響が出ることが懸念されていましたが、実際にはそれ程大きな影響は出なかったようです。

ポジティブリスト制度の基準に沿うためには、自主検査、輸出検査、輸入商社指定の第三者検査、日本での輸入検査など様々な検査を実施する必要があり、経費が上昇、同時にこうした検査にかかる時間も長くなり、輸入者の負担が大きくなっています。例えば、うなぎ製品の通関は4〜5日増加し、最長で25日もの時間が必要となります。茶の農薬残留指標は従来の83項から276項に増加しています。

また、トレーサビリティーを明確にし、農薬検査の対応も必要になるため、自社生産基地の規模の拡大を迫られている企業も多く、地代も増加しています。その上労働賃金の上昇など、生産コスト上昇による企業利益の減少も懸念されています。

これらの理由から、中国農産物の対日輸出量が減少することが予想されていましたが、中国国家品質検査検疫総局輸出入食品安全局の李元平局長は今月29日、ポジティブリスト制度実施以降、中国農産物の対日輸出量は増加傾向にあり、同制度が実施された昨年6月〜12月の累計輸出額は49億ドルで、前年比3.0%の増加、今年1月〜3月についても昨年比3.3%の伸びを示した事を明らかにしました。

李元平局長は、同制度の実施により中国茶やショウガなどの一部農産物の対日輸出に少なからず影響を与えたことに言及し、今後、専門の輸出農産品安全管理システムを構築し、農産品の安全性を高めていくと同時に、この基準がより合理的になるよう日本との交渉を継続していくと述べています。

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