生産過剰のイメージが強い乳製品ですが、世界的に価格が高騰しているようです。 8月、ドイツでは既に全乳製品の小売価格が50%近い値上げという異常な事態が発生しています。この極端な値上げの理由として、ドイツの乳製品製造業連盟では「生産者のため」だとしていますが、中間業者による価格操作の可能性が疑われるなど、不透明な部分が多く、明確な理由が示されていないのが実情です。しかし、世界的な需要増により原料としての乳価が高くなっているということが理由のひとつとして挙げられるようです。
国内では、緊急課題として年末のバターの需給が懸念されています。 北海道の生乳生産は7月で0.6%減、13ヶ月連続で前年割れが続いていますが、それに加え、都府県での生産量が大幅に落ち込んでいる為(7月で2.2%減)、道外移出が増えると見られています。都府県ではこの夏の記録的な猛暑により牛の夏バテや死廃が相次ぎ、生産量はこれから更に落ち込むと言われています。道外移出が増えると、販売優先順位の低い特定乳製品向けの生乳を減らすことになるため、自動的にバターの製造量が減少するということになります。更に、乳製品の国際相場が高騰し、輸入調製品を使うメリットがなくなってきたことから、バターや脱脂粉乳の輸入品から国産への置き換えがこの秋頃から始まるため、増々の原料不足が懸念されます。 一方、今年度末からはチーズの増産も予定されているため、来年度のバターの需給は今年以上に厳しくなると言われています。 年末の最需要期に品切れを起こすと、海外からの輸入製品にシフトされ、国内乳業に重大な影響を及ぼすことになります。そのような状況を避けるため、大手乳業は既にバターの出荷制限を行っていますが、秋から更に強い出荷制限に踏み切る動きもあるようです。 また新しい情報が入り次第、皆様にお届けいたします。 |